TREATMENT-MENU2026.9.7

予防医学とは?身体の仕組みから考える健康と予防|仙台市泉区

「予防に勝る治療はない」

病気やケガをしてから治療することはもちろん大切です。

一方で、そもそも病気やケガになりにくい状態をつくること、変化を早く見つけること、病気やケガをした後に重症化や機能低下を防ぐことも、健康を守るためには大切な考え方です。

予防とは、単に「病気にならないようにすること」だけではありません。

身体がどのように健康を保っているのかを知り、その状態をできるだけ維持し、変化が起きたときには適切に対応できるようにしておく。

そんな視点から、予防について考えてみます。


 予防という考え方 

予防には、いくつかの段階があります。

厚生労働省では、病気にならないための健康づくりを「一次予防」、健診・検診などによる早期発見・早期治療を「二次予防」、病気やケガをした後の重症化予防やリハビリテーションを「三次予防」としています。

つまり予防は、「病気になる前」だけの話ではありません。

病気やケガを遠ざけること。

変化を早く見つけること。

そして、病気やケガをした後も、できるだけ良い状態を取り戻し、その状態を維持すること。

これらすべてが予防につながります。

厚生労働省「攻めの予防医療について」


 身体が持っている「保つ力」 

私たちの身体には、外部の環境が変化しても、身体の内部を一定の状態に保とうとする仕組みがあります。

これが「ホメオスタシス(恒常性)」です。

体温や血糖値、水分量など、身体はさまざまな仕組みを使ってバランスを保っています。

健康を考えるときには、「何かを足す」ことだけではなく、身体が本来持っている「保つ力」がきちんと働ける状態を考えることも重要です。

身体は、常に変化しながらバランスを取っています。

だからこそ、健康を一つの数値や一つの臓器だけで判断するのではなく、身体全体のつながりを見ることが大切になります。


 身体が持っている「回復する力」 

身体には、傷ついた組織を修復したり、異物に対して免疫反応を起こしたりするなど、状態を回復させるためのさまざまな仕組みがあります。

ケガをしたときに傷がふさがっていくことも、その一つです。

ただし、身体には何でも自然に治せるわけではありません。

状態によっては薬による治療や手術、専門的なリハビリテーションなど、適切な医療が必要になります。

それでも、実際に組織を修復し、身体を回復へ向かわせる生物学的な働きの主体は、その人自身の身体です。

医療や施術は、その働きを支えたり、回復しやすい環境を整えたりする役割を担います。

「治してもらう」だけではなく、「身体が回復する力をどう支えるか」。

ここにも予防を考える意味があります。


 身体をつくる仕組みを見てみる 

身体全体を少し細かく見ていくと、骨、筋肉、神経、血管、皮膚、内臓など、さまざまな組織や器官によって構成されていることがわかります。

さらにそれらを細かく見ていくと、一つひとつの「細胞」にたどり着きます。

細胞にはそれぞれ役割があります。

筋肉を動かす細胞、神経として情報を伝える細胞、免疫を担う細胞など、身体のさまざまな働きは細胞の活動によって成り立っています。

そして細胞は、それぞれが独立して働いているわけではありません。

神経、血液、ホルモン、免疫などを通じて互いに影響し合い、組織や器官が連携することで、一つの身体として機能しています。

身体を理解するときには、「全体」だけを見るのではなく、必要に応じて細かいところまで掘り下げてみる。

そんな見方も大切になります。


 細胞が働くためのエネルギー 

細胞が働くためにも、エネルギーが必要です。

身体を動かすときだけではありません。

心臓が拍動すること、神経が情報を伝えること、細胞が物質を運ぶこと、組織が修復されることなど、身体の中では休んでいる間もさまざまな活動が続いています。

その活動に利用される重要なエネルギー源が「ATP(アデノシン三リン酸)」です。

ATPは身体に大量に貯めておけるものではありません。

そのため、身体は必要な分をその都度つくり続ける必要があります。

ここまで身体を掘り下げていくと、「健康」というものを単に食事や運動、睡眠といった生活習慣だけで考えるのではなく、その先にある「細胞がきちんと働ける状態」というところまで考えてみたくなります。

そして、ここで重要になってくるのがミトコンドリアです。


 ミトコンドリアに注目する理由 

ミトコンドリアは、細胞の中にある細胞小器官の一つです。

生命活動に必要なATPを生み出す重要な役割を担っており、一般に「細胞のエネルギー産生を担う存在」として知られています。

もちろん、健康をミトコンドリアだけで説明することはできません。

食事、運動、睡眠、ストレス、加齢、遺伝的な要因、感染症、生活環境など、健康にはさまざまな要素が関係しています。

それでも、身体を構成する細胞が働くためにはエネルギーが必要であり、そのエネルギー産生にミトコンドリアが深く関わっていることを考えると、健康を考えるうえで特に重要な存在の一つだと捉えることができます。

生命活動から切り離すことのできない存在なのに、健康や予防について考えるときには、ミトコンドリアは意外と注目されていません。

だからこそ、ここに目を向ける意味があります。

身体全体から細胞まで掘り下げていく。

そして細胞の働きを考えたとき、そのエネルギーを生み出す仕組みに目を向ける。

その中でもミトコンドリアを重要な着眼点として捉える。

これが、身体を考えるうえでの一つの視点になります。


 健康を一つの要素だけで考えない 

ミトコンドリアが重要だからといって、ミトコンドリアだけを見れば健康になれるわけではありません。

身体は、さまざまな仕組みがつながって成り立っています。

食事から得られる栄養、身体活動、睡眠、休養、ストレス、加齢、遺伝的な要因、感染症、生活環境など、多くの要素が互いに影響します。

ミトコンドリアも、その中の一つです。

ただし、「一つ」といっても、すべてを同じ重みで見る必要があるわけではありません。

細胞の活動とエネルギー産生という観点から見れば、ミトコンドリアは特に重要な土台の一つとして考えることができます。

健康を考えるときには、全体を見ながら、さらにその中で重要な部分を掘り下げていく。

この両方の視点が必要です。


 「足りない」だけでなく「多すぎる」こともある 

身体を健康に保つうえで大切なのは、「何かを増やせばいい」という単純な話ではありません。

身体には、それぞれ適切なバランスがあります。

少なすぎても問題になり、多すぎても問題になることがあります。

大切なのは、今の身体がどのような状態にあるのかを考え、その状態に応じて必要なものを見極めることです。

健康食品、運動、休養なども同じです。

「身体に良いから、たくさんやればいい」と考えるのではなく、自分の身体にとって今何が必要なのかを考える。

予防とは、何かを一律に増やすことではなく、身体の状態を見ながらバランスを整えていくことでもあります。


 予防は、毎日の生活の中にある 

予防というと、特別な健康法を思い浮かべるかもしれません。

しかし実際には、毎日の生活そのものが身体の状態に関係しています。

十分な睡眠をとること。

適度に身体を動かすこと。

必要な栄養を摂ること。

疲れたときに休むこと。

同じ姿勢を長時間続けないこと。

そして、いつもと違う身体の変化に気づくこと。

どれも特別なことではありません。

大切なのは、「何をすれば健康になるか」だけではなく、「今、自分の身体はどういう状態なのか」に目を向けることです。

小さな変化に気づくことが、病気やケガを遠ざけることにつながる場合があります。

そして、必要なときには医療機関を受診する。

これも予防の一部です。


 医学が目を向ける「病気になる前」 

現在の医学や研究でも、病気が発症してから治療するだけではなく、発症前の段階で変化を捉え、予防や早期介入につなげようとする研究が進められています。

その一例が、内閣府のムーンショット型研究開発事業「目標7」です。

目標7では、主要な疾患の予防・克服と健康長寿を目指す研究が進められており、その中には「ミトコンドリア先制医療」という研究プロジェクトもあります。

東北大学を中心とするこの研究では、ミトコンドリア機能の低下を早期に捉え、食事や運動、薬などによる早期介入・治療につなげることを目指しています。

つまり、「病気になってからどう治すか」だけではなく、「病気になる前の身体の変化をどう捉えるか」という方向にも、医学は目を向けています。

予防を考えることは、決して治療と対立するものではありません。

治療のさらに前にある「身体をどう保つか」という視点を持つことでもあります。

内閣府「ムーンショット型研究開発制度」
東北大学「ミトコンドリア先制医療」


 ごとう整骨院が考える「予防」 

予防とは、病気やケガを完全になくすことではありません。

どれだけ気をつけていても、病気になることはあります。

ケガをすることもあります。

大切なのは、病気やケガになる可能性をできるだけ減らすこと。

身体の変化に早く気づくこと。

必要なときに適切な医療につなげること。

そして、病気やケガをした後には、身体が回復する力をできるだけ発揮できるようにすることです。

そのためには、身体を一部分だけで見るのではなく、全体を見ながら必要なところまで掘り下げて考えることが大切です。

身体全体を見る。

組織や器官を見る。

細胞を見る。

細胞が働くためのエネルギーを見る。

そして、その先にあるミトコンドリアにも目を向ける。

そこまで掘り下げたら、また身体全体に戻ってくる。

このように身体を階層的に捉えながら、全体と細部を行き来して考えることが、予防を考えるうえでの一つの視点になります。


 「病気になりにくい身体」を目指して 

病気やケガを完全に避けることはできません。

だからこそ、目指したいのは「絶対に病気にならない身体」ではなく、病気やケガになりにくく、変化に気づくことができ、必要なときには適切な対応につなげられる身体です。

そして、何かが起きたときには、身体が持っている「保つ力」や「回復する力」をできるだけ活かせる状態を考える。

身体は、骨や筋肉、神経、血管、内臓などの組織や器官から成り立ち、それらは細胞の働きによって支えられています。

細胞が働くためにはエネルギーが必要で、そのエネルギー産生にはミトコンドリアが重要な役割を担っています。

もちろん、ミトコンドリアだけが健康を決めるわけではありません。

それでも、生命活動を支える細胞の働きとエネルギーという視点から考えれば、もっと健康や予防について語られてもよい存在ではないでしょうか。

身体を知る。

身体の変化に気づく。

身体が持っている力を大切にする。

そして、必要なときには適切な医療や施術につなげる。

それが、ここで考える「予防」です。

病気になってから身体を考えるのではなく、元気に過ごしているときから、自分の身体について考えてみる。

その積み重ねが、これからの健康を守ることにつながっていきます。


ごとう整骨院

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